漢方薬の飲み方
最近の調査では,医師の 8 割は漢方薬の投与をしているそうです。しかし,医師も患者さんもその飲み方について,知っている方は少ないと思います。このために,「漢方薬は効いてくるのに時間がかかる」とか「漢方薬は長く飲まないと効かない」と思われているようです。多くの漢方薬は飲み始めると以外に早く「この薬を飲み始めてから調子が良くなった」と感じるようです。
最も早く効く漢方薬は飲んでから 10分ほどで効いてくるものもあります。私はどんな漢方薬でも 2 週間くらい飲めば,この薬が効きそうだという傾向はわかってくると考えています。その感触がある場合は飲み続けてもらっています。2 週間飲んでもそのような感じがなければ,別のお薬に変更します。ひとつの病気に投与できる漢方薬は必ず何種類かあります。その方にどの薬が効きそうなのかを見つけるのが漢方を処方する医師の役割です。そのためによく話を聞いて,舌を診たり,脈を診たり,お腹を診たりしています。
漢方薬を飲んでも効かない場合
- 飲み方が間違っている
- 薬の量が少ない
- 煎じた漢方薬なら効果があるが,エキ
- ス剤のために効果がない
例えば,かぜの時に使う葛根湯ですが,食前に 3 回 1 袋ずつ飲んでいては効きません。この薬は汗を出すことによって効果を上げる薬です。汗が出るまで 1 時間おきに薬を飲み続けることが必要です。ですから,6 包ほどを半日くらいで飲むこともあります。汗を出すために,温かい格好やお粥などの温かい食べものの併用も良いことです。
しかし,汗が出ないからといってあまりにたくさん飲むのも考えものです。
量の問題では現代中国は日本の漢方薬の2~3 倍量を出します。せっかく,効くはずの薬なのに量が少ないために効果がないのは残念なことです。
ハッカなどの揮発成分の多い漢方薬は煎じたときには効果がありますが,エキス剤になると揮発成分が少ないために効かないこともあります。漢方薬を煎じることになると薬の入手方法や臭いの問題などがあるので簡単にいきませんが,一般に良く効きます。
このように飲み方ひとつにしてもいろいろあるので,効果的に漢方薬を効かせるためには専門医の診察は必要なことと言えます。
漢方薬については,お気軽に相談してください。
