痔疾患Q&A-その 1
今回は痔の病気で困っている方から,よく受ける質問についてお答えします。
Q1:
36歳の男です。実は、痔(内痔核)で悩んでいます。症状は、たまに出血したりします。痛みはありませんが出血があったりするものですから、不安です。
A1:
痔核からの出血は坐薬あるいは内服薬で止まるものはそれほどひどいものではないと思います。そのような薬でも止めることができない時には、私は硬化療法と言って痔核に直接注射液を打ち込む方法を使っています。最近、私はひどい脱出以外は手術をほとんどしません。これですと、入院の必要もないですし、痛みもないと思います。もうひとつ気にかかることがありますが、この出血がほんとうに痔核からのものか、検査してもらう必要があると思います。ぜひ、肛門科あるいは外科の先生に診察してもらってください。食事は便通をスムーズにするように繊維の多いものを取るように心掛けてください。アルコールは出血がひどくなるので控えてください。
Q2:
生後9か月の男の子ですが、おむつを換えていた時、おしりにおできができているのを見つけました。ちょうど肛門の9時の場所です。いつも行っている小児科で、「肛門周囲膿瘍」と言われました。先生に、これは手術をしないと治らないと言われました。術後、母親がついて泊り込み、2~3週間入院する必要があるそうです。今の状態は手術をしなくてはならないのでしょうか。
A2:
肛門周囲膿瘍は肛門腺に膿が貯まった状態です。膿が破れてトンネルが残った状態を痔瘻といいます。この小児痔瘻はほとんどの場合は放置しても、1 歳をすぎる頃には治ってしまいます。通常はその頃まで肛門周囲膿瘍になれば指で押して排膿させるか、あるいは切開をして排膿します。手術は半年以上も繰り返すようですと、そのまま観察した場合のお母さんの負担を考えて手術を勧めます。小児痔瘻の手術は大人の場合と異なって手術は簡単に済みます。手術は「肛門小窩の切開」で、痔瘻の原因となっている肛門小窩をメスで切開し開放するだけです。大人の痔瘻の場合と異なり、治療は簡単ですから、入院はせいぜい数日で良いと思います。
